汗でベタついているときに人と肌が触れ合ってしまったら「綺麗にしてても汗でベタベタしてたよ・・・なんか不潔っぽい」なんて思わるんじゃないかって、なんとも言えない気持ちになりませんか?
そんなに多くないシチュエーションですが、この瞬間って意外にダメージが大きいですよね^^
汗のベタつきを感じる時は、ずばり「悪い汗」が多く分泌されている可能性があります。
汗にはサラサラした良い汗と、ベタベタとした悪い汗があり、サラサラした良い汗は肌のベタつきはほとんどありません。
ベタベタとした悪い汗は、運動不足やストレス、腸内環境の悪化、汗腺の機能低下などが原因で分泌され、ベタつきの元となる成分が良い汗に比べて多いことで、ベタつきが起こります。
さらに、不純な成分が肌に残りやすい悪い汗は、さらさらの汗に比べて雑菌が繁殖しやすく臭いの元になりやすいのが特徴です。
ベタベタの汗を分泌するようになってしまった機能低下した汗腺は「汗腺トレーニング」で鍛えることができ、汗腺トレーニングの結果としてサラサラの汗を復活させることができます。
日々の生活の中に汗腺トレーニングを取り入れて、サラサラとした汗で、ベタベタする汗でイライラ気持ち悪い思いをすることから解放されてください。
汗腺トレーニング自体は、アポクリン腺にも有効でワキガ臭の軽減にも効果的です。
アポクリン腺とエクリン腺から分泌される汗の種類や汗臭に関する情報は下記ページよりご覧ください。
アポクリン腺とエクリン腺の違いと汗臭の対策
汗には良い汗と悪い汗があります
体温調節のために全身に分布する汗腺、エクリン腺から分泌される汗には「良い汗」と「悪い汗」があります。
通常、体温調節に必要な汗を分泌するエクリン腺から出る汗は、水のようにサラサラしています。
これが、運動不足や、ストレス、腸内環境の悪化などが原因でベトベトとした悪い汗になってしまいます。
この良い汗と悪い汗、汗が原因で発生する汗臭に違いはあるのでしょうか?
サラサラの汗とベタベタの汗、汗臭の違いは?
良い汗だから、悪い汗だからといって「汗そのもののニオイ」には実は大きな違いはありません。
基本的に汗はどこからいつ分泌さようとも、分泌直後は無臭と言われていて、サラサラとした良い汗も、ベタベタとした悪い汗も、放置することで皮膚の雑菌が繁殖しニオイが発生します。
汗をかいている部位によって、その部位に存在する菌や環境によって汗臭の種類や度合いは異なりますので一概には言えませんが、ワキガのように激臭が発生することはエクリン腺から出た汗が原因で発生することはありません。
ただし、エクリン腺から出る汗も、足のように様々な要因が絡み合って激臭となる場合もあります。
(足にはワキガの原因になる汗が分泌されるアポクリン腺はありません。)
良い汗と悪い汗の成分の違い
良い汗と言われるものは、ほとんどが水分で、肌上で蒸発してしまいます。
分泌された汗が肌で蒸発することで体温調節ができるという仕組みです。
このサラサラした良い汗は、ほとんどが水分で蒸発するため、細菌の餌となる成分が少なく、ニオイが発生する確率が低いのです。
反対に悪いベタベタした汗には、良い汗よりも水分以外の成分が残っていることで、蒸発しない成分が肌に残ってしまいこれらを餌にして雑菌が繁殖し、ニオイが出る確率が高くなります。
それでも、サラサラとした良い汗でも、ベタベタとした悪い汗でも、どちらも放置すれば臭いの元になります。
足を想像してもらえると分かりやすいのですが、蒸れて汗が蒸発できずに肌にとどまっているのを放置すると臭いの原因になりますよね。
これからご紹介する汗腺トレーニングを行ったとしても、かいた汗の放置は厳禁であることをしっかりと認識しておくと、汗は「濡れたものでしっかり拭き取れば大丈夫」という意識につながり、ストレスも減ります。
汗をかいてから1時間〜2時間ほどで雑菌が繁殖しだすと言われているので、汗をかき、汗が引いた頃に、濡れたタオルやティッシュなどで拭き取ることで汗臭は防止できます。
乾いたタオルなどで拭いても意味がない点にご注意ください。
このあたりを下記の記事で詳しくご紹介していますので、是非ご覧ください。
汗の臭いを消す方法。くさくなる前に対処で汗は臭くなくなる!
ベタベタした汗は汗腺の機能の衰えによって「ろ過」がうまく行っていない
汗腺トレーニングの方法をご紹介する前に、「なぜ汗には良い汗と悪い汗があるのか…。」をご紹介しておきます。
その理由は、汗の原料が「血液」であることが関係しています。
汗腺は、血球以外の血しょうを取って汗として排出します。このとき、汗腺のろ過機能がきちんと働いていないと、血しょう成分が残った状態になり、エクリン腺から排出される汗に含まれる尿素・乳酸・塩分やミネラルといった成分が濃く残ったまま分泌され、肌上で汗の中の水分が蒸発した後に、これらの不純物が肌に残りベタベタしてしまいます。
良い汗の場合、きちんとろ過されているため汗の成分がほとんど水分なので、汗が蒸発した後もサラサラしているのです。
お水を肌にのせて自然乾燥してもベタベタしないのと同じです。
良い汗はこのお水の状態に近いのです。
さらさらの良い汗をかくための汗腺トレーニング
良い汗と悪い汗の前置きが長くなってしまいましたが、良い汗をかくための「汗腺トレーニング」をご紹介します。
汗腺トレーニングをすることで、機能が低下した汗腺を回復させ、サラサラと良い汗をかくことで汗臭を改善します。
汗臭だけでなく、ワキガ臭の軽減にも効果的なので是非お試しください。
これからご紹介する汗腺トレーニングを2週間程度続けることで、ベトベトした悪い汗から、サラサラとした水のような汗に変わっていることが実感できると思います。
入浴で汗腺トレーニング
もっともポピュラーな汗腺トレーニング方法は「入浴」です。
トレーニングをすることで汗腺の約3割が覚醒すると言われています。
2つの入浴方法を続けてを行う汗腺トレーニングをまずご紹介します。
より効果を高めるために、1日の中で一番リラックスできる時間に行うことをお勧めします。
実は、ストレスも汗に大きく影響を及ぼしますので、無理せず、ストレスとならない程度に実施してみてください。
1.手足高温浴
まずは、腕から手、足だけを熱めのお湯につける「手足浴」をします。
お湯の温度は、42~44度程度で少し熱めに設定し、お風呂の深さにもよりますが、湯船の3分の1〜半分程度湯船にお湯を溜めます。
溜めたお湯に、腕の肘から手の先までと、足の膝から足先までを10分〜15分ほどお湯に浸かります。
湯船にお風呂用の椅子や、裏返した風呂桶などに腰をかけて行うと体制が辛くなく楽です。
手足のみを熱めのお湯に浸けることで血液が全身を巡り芯まで温めてくれると同時に、手足の汗腺が活性化し、5分程度でたくさんの汗が出てきますよ。
手足浴をする場合、肩や背中はお湯につかっていない状態で冷えてしまうので、寒い季節などは冷えに注意してください。
お風呂に暖房器具がない場合などは、冬は少し寒いかもしれません。
2.微温半身浴(または全身浴)
次に、ぬるめのお湯で半身浴(または全身浴)をします。
手足高温浴の後のお湯に、ぬるめのお湯を足して、お湯の温度を36~37度程度に調整し、10~15分半身浴をします。
この際は、半身浴でも全身浴でもどちらでも問題ありません。
お好きな方を選択してください。
半身浴(または全身浴)のリラックス効果によって、手足浴で高まった交感神経を沈める効果があり、また、汗腺機能の回復も促進されます。
湯船にコップ1杯程度のお酢を入れるとさらに効果的です。
お酢に含まれるクエン酸には殺菌効果があり、さらにお酢には発汗作用があるとされています。
入浴によって血行が促進された上にお酢の効果でより発汗を促すことができます。
3.入浴による「汗腺トレーニング」が終わったら?
お風呂からあがったら、まずは乾いたタオルでしっかりと水分を拭き取りましょう。
後から汗が出てきますが、この出てきた汗は気持ち悪くとも、拭かずに自然乾燥させるようにし、暑くてもエアコンなどに頼らず、なるべく自然な形で汗を出し、乾燥させるようにしましょう。
汗腺トレーニングの後は、汗が自然に引くのを待つのが良いのですが、子供のお世話や、家族がいるとバスタオル姿でウロウロできませんよね?
しかも、汗が引くまでにスキンケアをしてしまうと、なんだか不潔な気もするし、汗でスキンケア成分が流れてしまいそうで嫌ですよね。
わたしは、体を拭いた後、タオル地のワンピースを着て汗が引くまで過ごし、汗が引いた後、再度ささっとぬるめのシャワーを浴びた後にスキンケアをしています。寝相が悪いのでオッピラゲになるので、タオル地のワンピースもパジャマに着替えています。
バスローブが似合うようなおうちならいいのですが、ワンピースが精一杯です(笑)
2,000円くらいの安いのを買ったら汗を全然吸い取ってくれなかったので今は、今時タオルのものを使ってます。
少しよれているのでお写真はお店からお借りしましたが、バスローブみたいにお洗濯の時にかさばらないし、めちゃくちゃ長持ちして肌触りも最高ですよ。
エアコンが効いていると、皮膚の温度センサーが勘違いを起こし、せっかく元気になった汗腺を閉じてしまいます。
自然に汗が引くのを待つのも重要なポイントです。
どうしても暑く火照ってしまう場合は、首筋や額にタオルを巻いた保冷剤を当てるなどして対策をしてみてください。
決して無理はせず、ストレスとならないように、難しければエアコンに頼ってくださいね。その際には温度設定をあまり低くせず、肌が勘違いを起こさない程度に(27度くらい)設定してください。
汗が引いたら、念のため、濡れたタオルなどで汗を拭き取っておくことで、寝ている間に臭くなってしまうことを防ぐことができます。
また、汗をたくさんかいた分、お風呂から上がった直後にはしっかりと水分補給をしましょう。
リンゴ酢・黒酢やはちみつ生姜などを加えたミネラルウォーターやミネラル炭酸水で水分補給をするのがオススメです。
これらの飲み物は汗腺機能アップに繋がるので、普通の水をお風呂上りに飲むよりも効果的です。
運動で汗腺トレーニング
入浴がもっとも効果的な汗腺トレーニングですが、適度な運動もオススメです。
運動といっても、激しい運動は乳酸を増やしニオイの原因になってしまいますので、汗腺トレーニングには有酸素運動が適しています。
運動が苦手な方でもできる、一番簡単な有酸素運動はウォーキングですよね。
いつも車やで買い物に行く人は、近場なら歩くor自転車、通勤・通学はひと駅分歩くなど、ちょっとした工夫で適度な運動ができます。
運動時も、水分補給が必要不可欠なので、水よりもミネラルウォーターか、ミネラルを多く含むスポーツ飲料がオススメです。
汗を拭くときは乾いたタオルではなく、濡れた清潔なタオルやティッシュなどで汗と一緒に分泌された皮脂も一緒に拭き取るようにすることで、汗臭だけでなく皮脂によるニオイも防げます。
就寝中のエアコンを使わない汗腺トレーニング
昨今は電気代も安いので、エアコンに頼りすぎる生活が、ベタベタの悪い汗の原因になっていることも多いのです。
いつでも涼しいと、体は汗をかかなくて良いので、だんだんと汗腺の機能が衰えてしまいます。
個人的に一番簡単で効果的だったのが、寝ている時にエアコンを使わない汗腺トレーニング。
一晩中エアコンを入れて涼しく眠る生活が何年も続いていましたが、ふと、エアコンを消して眠ってみると、だんだんと汗で体がベタつくことがなくなってきました。
暑がりではないのでできた技かもしれませんが、この猛暑の中、暑さで寝苦しくて目がさめた、といったことは皆無ではないにしろあまり多くありません。
目が覚めた時は素直にエアコンを入れて再度眠ります。
念のため、お布団に汗パットなどを敷いておくとお洗濯が楽でいいですよ。
最初の1週間くらいは、敷布団がなんとなく汗臭く生乾きっぽいニオイがして、朝起きた時も体がベタベタしていたのですが、最近は気になることが何もなくなりました。
念のため、朝にさっと汗をシャワーで流して(体は洗いません。流すだけなので5分もあればOK)、頭だけは洗う時間がないので、出かける前に頭のニオイ対策用のスプレー「Mignon~ミニョン~」を使っています。
臭ってから使える効果的な成分が入っているヘアスプレーがほとんど見つからなくて、ネットで見つけた商品なんです。レビューもしているのでご興味があればぜひご覧ください。
頭皮用のニオイ対策用ヘアスプレー「ミニョン」のレビュー
汗をかいてもベタつかない、どんなに暑くてもワンピースが風でひらりと舞うような、汗臭さと無縁で、ふんわり良い香りがする大人女性でありたいですね。
汗腺トレーニング、慣れるまでは少し面倒に思うかもしれませんが、慣れてくるとすっきりと気持ちがよくなります。
ぜひ一度お試しください♪