ミョウバンで足の臭いの対策ができるのをご存知ですか?
この記事では、ミョウバンがなぜ足臭の対策に効果があるのか、そのやり方などをご紹介しています。
ミョウバンは食品添加物としても使われる硫酸カリウムアルミニウムと呼ばれるもので、収れん作用や殺菌作用があることから消臭および防臭にもよく用いられます。
市販の臭い対策アイテムにも有効成分として含まれているものが多いんですよ。
古代ローマの時代から、ミョウバンは消臭グッズとして利用されてきた歴史があります。
ミョウバンは本来は結晶ですが、これを粒子状にしたものは「焼きミョウバン」と言って、ミョウバンを使った足臭ケアには、この粉状の焼きミョウバンをお水に溶かして使います。
ミョウバンで足臭が対策できるメカニズム
ミョウバンのもつ、それぞれの作用を見ることで、なぜ「ミョウバンが足臭の対策に良い」のかがわかります。
早速、見ていきましょう。
殺菌作用
足が臭う原因は菌にあります、「汗が臭い」と勘違いをしている人も少なくありませんが、足の臭いに限定すると、そのニオイの直接的な原因の多くは「菌」によるものです。
汗と皮脂が混ざり合うことで雑菌が繁殖しやすくなって、足が臭ってしまうんですね。
このニオイの元となる雑菌は、酸性に弱い特徴を持っていて、ミョウバンは水と混ぜることで酸性になることから菌によるいやな臭いに対して消臭効果が期待できます。
常在菌(人間に必要な菌)は、弱酸性でお肌が保たれていることで元気になりますので、臭いの元の菌はやっつけて、お肌を守ってくれる善玉菌は過ごしやすい環境になります。
収れん作用
収れん作用は、タンパク質を変性させることにより組織や血管を縮める作用のことで、ミョウバンにも収れん作用があります。
ミョウバンを使うことで汗腺が閉じて汗そのものが出にくくなり、また、汗だけでなく、過剰な皮脂分泌も抑えることができるので、汗と皮脂を養分として繁殖する臭いの元である菌の増殖を防ぎ、防臭することができます。
収斂作用(しゅうれんさよう)とは、タンパク質を変性させることにより組織や血管を縮める作用である。 渋味を示すことからアストリンゼント(astringent)効果とも呼ばれる。 収れん作用を持つ物質には止血、鎮痛、防腐などの効果があり、化粧品や医薬品として用いられる。
制汗作用
ミョウバンの収れん作用によって、汗腺が閉じて汗が出にくくなることから、ミョウバンには制汗作用があるとされています。
ミョウバンによる制汗効果は古代ローマから認められていて、制汗剤として利用されていたそうです。
その制汗効果から、市販の制汗剤にもミョウバンは多く使われています。
アルカリ性の臭いの中和
ミョウバンは酸性なので、アルカリ性の臭いを中和する作用もあります。
アルカリ性の臭いは
- 汗
- 皮脂
- 垢
などで、足の臭いの原因のほとんどがアルカリ性であることがわかります。
汗と皮脂や垢が混ざって、雑菌が繁殖し、イソ吉草酸という、足独特のニオイ物質に変化しますが、イソ吉草酸は酸性なので、イソ吉草酸が発生してしまう前に臭いが作られる環境をミョウバン水でシャットアウトします。
ミョウバンを使うことで、揮発性の臭い物質を化学反応によって無揮発性のものに変えることで、臭いを飛散させることなく臭わないようにするとも言われています。
ミョウバンが持つ作用がわかったので、ミョウバンを使ってできる足臭対策を見ていきましょう!
足の臭いの対策でミョウバンを使うやり方は、主に3つ。
- ミョウバン足湯
- ミョウバンスプレー
- ミョウバンおしぼり
焼きミョウバンはどこで購入できる?
一番身近なところでいうと、スーパーに置いてある確率が一番高いです。
食品の色移りを防止したり、煮物の煮崩れ防止やアク抜きなどに使用されることが多く、とくにお漬物に利用されるのがメジャーな使い方です。
30g入りで80円弱で買えますよ♪
30g入りだと、お掃除とかで使うとすぐになくなるのでで100g入りとかの方がおすすめです。
単価が安いためか、ネットではまとめ買い的なミョウバンしかあまりなくて、楽天とヤフーショップでメール便対応のものがあったので、買いに行くのが面倒な場合はネットショップを使うのもいいですね。
このため、スーパーで焼きミョウバンを探す時は、一番最初に、糠(ぬか)や浅漬けの素などが売っているコーナーを一番最初に見てみてください。
そこになければ調味料コーナーにある可能性もありますが、店員さんに聞いてみるのが一番早いと思います。
ドラッグストアなどで販売されていることもありますが、スーパーで売られているものにくらべて量が多い印象です。
ネットなどでも販売されていますが、結構な量がありますので、お掃除にも使うような場合はドラッグストアかネットで、足臭への対策でのみ使用するなら、お試しでスーパーで売っている小さなサイズを利用すると良いでしょう。
ミョウバンは結晶(生ミョウバン)としても売られている場合があります。生ミョウバンは水に溶けにくいので、粉末タイプの焼きミョウバンを使いましょう。
生ミョウバンと焼きミョウバンの違いは、水分を含んでいるか含んでいないかの違いにすぎません。
消臭に使う場合、どちらを購入しても問題ありませんが、生ミョウバンは結晶なのでお水に溶けるまでに時間がかかります。
すぐにお水に溶ける粉末タイプ(焼きミョウバン)を使いましょう。
※「生」とも「焼き」とも付いていなくても、ミョウバンで粉タイプであればなんでもOKです。
ミョウバン原液の作り方
作り方は簡単で、焼きミョウバンを10~20g程度入れた500mlペットボトルに水道水を入れてよく振り、焼きミョウバンの粉が完全に溶け切るまで冷蔵庫に放置するだけです。
もし、間違って結晶を買ってしまった場合は、溶けるまでに時間がかかります。
1日放置するだけでもかなりの量が溶けますが、ペットボトルの中の溶液を見たときにまだ溶け切っていない結晶があったら、更に1~2日様子を見ましょう。
ミョウバン原液の保存期限は?
作った原液は、3年程度使えると言われていますが、ミョウバンをお掃除やお洗濯に使うのではなく、お肌に使うのであればもう少し期限を短く見ておいた方が良いので、1ヶ月くらいを目安に使い切るようにしましょう。
また、ミョウバン原液より希釈させたミョウバン水の方が期限が短くなります。
ミョウバン原液を薄めて作ったスプレーなどは、冷蔵庫で保管し、1週間程度で使い切るようにしましょう。
余った分は、お洗濯と一緒に、お風呂に入れて、など色々使い道がありますよ♪
ミョウバン水の原液を作る際は、必ず水道水を用いましょう。
これは、塩素が含まれていない精製水やミネラルウォーターだと原液が長持ちしないためです。
ミョウバン足湯
ミョウバン原液の準備ができたら、早速ミョウバン水を使った足湯をやってみましょう!
ミョウバン足湯のやり方
お家でゆっくり臭わない足を育てる方法として人気なのが、ミョウバン足湯です。
脚を浸すことができる大きさのバケツやお風呂の桶があれば、手軽に足の臭い対策を行うことができます。
- ミョウバン水原液
- くるぶしまで両足が入る桶など
- 水道水(お好きな温度)
- バスタオル
ミョウバン足湯の手順
- 足を綺麗に洗っておきます
- バスタオルを半分に折って広げておきます
- くるぶしが浸かる程度まで桶にお湯をはり、バスタオルの上におきます
- お湯の量の1割程度のミョウバン水原液を入れてよくかき混ぜます
- 足を桶に入れて10分〜15分程度つけておきます
- 終わったらバスタオルで足を拭いて足湯完了です
足を浸している間は、テレビを見たり、読書をしたりしながら過ごすとリラックスできて良いですよ♪
足をお湯につけることができる桶がお家にない場合は、お風呂に入ったあと、風呂桶のお湯を足が浸かるくらいまで減らしてから足湯をするのもいいですよ。
お湯の中にお風呂用の椅子をおいてそこに座ればお尻も痛くありません。
折りたためるフットバスなんかがあると、場所も取らずにとても便利です。さらに保温機能がついていると冬でもポカポカできて、足臭の対策だけでなく、血行促進もできて更に良いです。
お湯を減らさずに、ミョウバン風呂にしてしまうのも一つの手です。
正直、足湯ってめんどくさい・・・っってときは、足湯とほとんど同じ要領でミョウバン風呂をつくることができます。ただし、このときはあまり濃度を高くせずに10%くらいの濃度にとどめておくことをお勧めします。
ミョウバン風呂は全身の臭い対策になるほか、にきびやアトピー対策にもなるのでおすすめです。
ミョウバン水で足湯をする際の注意点
ミョウバンを使って足湯をする際には注意点がいくつかあります。
足に切り傷や擦り傷がある場合、ミョウバンの入ったお湯に浸すとしみることがあります。
もし傷がしみるようであれば、お湯の温度を少し下げたり、容器に入れるミョウバン水原液の量を減らして濃度を薄くしてみてください。
消臭効果は少し低くなるものの我慢をして足を浸しておくことができますよ。
ミョウバン希釈液スプレーで足臭対策
いつでもバッグに忍ばせておくと、いざ足が臭くなったときでも安心していられるのが、ミョウバンスプレーです。
足臭だけでなくて、いろんな体臭、そしていろんなものの消臭に日常的に使いやすいのはやっぱりスプレーですよね♪
ミョウバンスプレーの作り方の手順を見ていきます。
- ミョウバン水原液
- 水道水
- スプレーボトル(100円均一で売っているものでOK)
ミョウバン希釈液スプレーの作り方
- スプレーボトルにミョウバン水原液を10分の1〜50分の1程度入れます
- 希釈するための水道水をボトルいっぱいに入れます
- よく振って混ぜます
とっても簡単ですね!
たったこれだけの手順で消臭・殺菌効果に優れたミョウバン水スプレーの完成です。
あとは、ニオイ対策が必要な時に噴出しながら使用します。
あの忌々しい突然のお座敷での食事も、さっとトイレに駆け込んでミョウバンスププレーを滴るくらいたっぷり目にふりかけて一度揉んでからティッシュで足を拭いて、さらにもう一度、シュッと一振りして乾燥させるだけで、足の臭いは無くなります。
履いていた靴下やストッキングは脱いでしまうか、代えがあるなら履き替えた方が無難ですが、どうしても同じ靴下を履く時は、すぐに乾く程度のミョウバンスプレーを少量ふりかけると良いでしょう。
もしもの時のためにポーチに忍ばせておくとお助けグッズとして役立ってくれますよ♥
ミョウバンスプレーを作るときの注意点
ミョウバンスプレーを作る時の注意点ですが、原液を作るとき同様、希釈に使用する水は必ず水道水を選びます。
ミネラルウォーターなどはカルキが使用されていないため、水が腐りやすく長持ちしません。
ミョウバンスプレーはどれくらい保存できる?
ミョウバンスプレーの保存方法は冷蔵庫に入れておくのが最も良く、この環境で1週間程度が使用期限です。
そこまで長くは保存できないため、一度に大量に作り過ぎず小まめに作るようにしましょう。
ミョウバンスプレーのより効果的な使い方
基本的には、必要な時に足にスプレーをするだけで良いのですが、その前に足の状態を清潔に整えておくとより効果がアップします。
タオルなどをミョウバン水に浸し、それで足を拭うようにしましょう。
代わりに除菌効果があるシートを使用しても良いです。
加えて、ミョウバンスプレーは靴や靴下にも使用できるため、洗濯後の靴下をミョウバン水に漬けて消臭したり、靴にふりかけることで更に消臭効果をアップさせることができます。
ただし、靴や靴下にスプレーするときは乾いてから履くようにしましょう。
ミョウバンスプレーグッズ
100円均一でスプレーボトルを買ってくるのが一番安く済みますが、スプレーが壊れやすくて何度も買い直さないといけなくなってしまうことが多かったので、丈夫な無印のボトルがオススメです。
外出するときは、一番小さい30mlのものにミョウバンスプレーを入れて持ち歩いています。
ミョウバンおしぼり
アウトドアに行くときや、大きいバッグを持つことの多い方向けではありますが、ミョウバンおしぼりもおすすめです。
ミョウバンに浸したハンドタオルをビニール袋やジップロックに入れてバッグに忍ばせておけば、足だけで無く、全身を拭くことができます。
足を拭くのは一番最後にして、時々タオルを折り返しながら、首、背中、胸、脇、と臭いの薄い箇所から拭いていくといいですよ。
あんまり長持ちせず、1度しか使えないので、お手軽ではありませんが、市販のデオドラント製品の香料が苦手な方はミョウバンおしぼりを試してみてください♪
ミョウバンを足臭の対策に使うメリット・デメリット
食品添加物として利用されることが多いからといって、安全なのか?とか誰にでも問題なく使えるのか?など気になることってありますよね。
ミョウバンを足のニオイ対策に使うことのメリットとデメリットも確認しておきます。
メリット
ミョウバンを使った足臭対策のメリットは、なんといっても安価なことと無香料なこと。
市販のデオドラント商品だと、香りが添加されていることも多く、香りとの相性が悪ければまた違う商品を選ぶ・・・といった足対策グッズジプシーをすることになります。
そうなるとコストが結構かかってしまいます。
ミョウバンであれば、スプレーにして使う場合はスプレーの容器を買うコストが別に発生しますが100円均一なんかで買えるので、大したコストではありません。
作る時間的コストはかかってしまいますが(それでも混ぜておいておくだけ)、金銭的コストは圧倒的にミョウバンが低く、また化学成分が含まれていないので安心して使用することができます。
デメリット
デメリットはほとんどありませんが、肌質によっては濃度が濃すぎると肌荒れが起こってしまう可能性があります。
「自分は足がすごく臭いから!」といきなり濃度を高くして使用することは避け、最初は薄くして徐々に濃くしていくようにしましょう。薄いままでニオイを抑えられているならわざわざ濃くする必要はありません。
あなたに最適な濃さを探してみてくださいね。
また、足に傷がある場合などはしみる可能性があります。
傷があるときは足湯は避けて、スプレーだけにするなど調整してみてください。
足汗ケアの人気アイテム
ミョウバンの消臭効果でも追いつかなかった足には、ミョウバンスプレーと同じように使えるスプレータイプの足臭スプレーが手も汚れずお勧めです。
大ヒットした商品なのでご存知の方も多いかもしれません。
約8万本の大ヒット足臭スプレー「足サラ」
スプレーミストタイプだから、ミョウバン水スプレーと同じように使えます。
マイクロパウダーのスプレーなので、スプレーした瞬間にサラサラになるので、ミョウバン水みたいに乾かす時間がほとんどないのがメリットです♥
- スプレータイプだから使いやすい
- 汗を抑えるだけじゃなくて、殺菌作用もアリ!
- マイクロパウダーでスプレーした瞬間サラサラ
- やさしい石鹸の香り
ミョウバン水は、足臭対策だけでなく、脇などにも使えます。
また、体臭だけじゃなくて、アルカリ性の臭いなら中和・除菌できますので、生ゴミなんかの消臭にも使えます。ぜひご活用ください。
最初に用意するは面倒だけど、ミョウバン原液は作り置きで1ヶ月くらいは持ちます。
ミョウバンでの足臭対策を日常に取り入れて、ぜひ快適な足元を目指してください♪